日本株の選び方入門|薬剤師が実践する「根拠のある銘柄選択」5つのポイント


この記事で伝えたいこと

  • 日本株を選ぶときに確認すべき基本的な5つの指標
  • 数字の見方がわかれば、銘柄選びは難しくない
  • 個別株はインデックス投資と組み合わせて使うのが基本

「なんとなく有名だから」で株を買っていませんか?

日本株に興味を持ち始めると、こんな買い方をしがちです。

「テレビでよく見る会社だから」「友人が持っているから」「なんとなく成長しそう」

気持ちはよくわかります。しかし、それは根拠のない判断です。

薬剤師として日々の業務で学んだことがあります。「なんとなく効きそう」ではなく、データと根拠で判断するということです。株の選び方も、まったく同じ考え方が通用します。

この記事では、私が日本株を選ぶときに実際に確認している5つのポイントを紹介します。


その前に:個別株を始める前の大前提

まず押さえておいてほしいことがあります。

個別株はインデックス投資よりリスクが高いという事実です。

インデックスファンドは何百社にも分散されていますが、個別株は1社への集中投資です。その会社が業績悪化や不祥事を起こすと、大きく値下がりする可能性があります。

だからこそ、個別株への投資は「新NISAのインデックス積立を土台に、余裕資金の一部で行う」という位置づけが理想です。土台をしっかり作ってから、個別株はその上に乗せるイメージです。


日本株を選ぶ5つのポイント

① PER(株価収益率)で割安・割高を判断する

PERとは「株価 ÷ 1株あたりの純利益」で計算される指標です。

簡単に言うと、「この会社の利益の何年分の値段がついているか」を示します。

日本株の平均PERはおおよそ15〜20倍程度です。これより低い銘柄は割安、高い銘柄は割高の可能性があります。

ただし、成長性の高い企業はPERが高くなりやすいため、同業他社と比較しながら見ることが大切です。

② PBR(株価純資産倍率)で資産価値を確認する

PBRとは「株価 ÷ 1株あたりの純資産」で計算される指標です。

PBR1倍以下は、理論上は会社を解散したときの価値より安く買える状態とされます。

近年、東京証券取引所がPBR1倍以下の企業に改善を求めたことで、日本株全体が注目を集めました。PBR1倍前後の銘柄は、割安感の目安として使えます。

③ 配当利回りで「持ち続ける理由」を確認する

配当利回りとは「年間配当金 ÷ 株価 × 100」で計算される数値です。

日本株には配当利回りが3〜5%を超える銘柄も多くあります。銀行の利息とは比べものにならない水準です。

長期保有を前提とするなら、配当利回りが高く、毎年安定して配当を出している企業は魅力的です。ただし、業績が悪化すると配当が減る(減配)こともあるため、過去の配当実績も一緒に確認しましょう。

④ 自己資本比率で財務の安全性を見る

自己資本比率とは、総資産のうち自己資金(借金でない部分)が占める割合です。

一般的に50%以上であれば財務が安定しているとされます。この比率が高い企業は、景気後退や不測の事態にも耐えやすい体力があります。

逆に自己資本比率が低い企業は、業績が悪化したときに一気に苦しくなるリスクがあります。長期投資を前提にするなら、この指標は特に重視しています。

⑤ 営業利益率でビジネスの強さを測る

営業利益率とは「営業利益 ÷ 売上高 × 100」で計算される、本業でどれだけ効率よく稼げているかを示す指標です。

この数値が高く、かつ毎年安定している企業は、競合他社に真似されにくい強いビジネスモデルを持っている可能性があります。

業種によって平均値は異なりますが、同業他社と比較したときに高い水準を保っている企業は注目に値します。


5つの指標をどう使うか

これらの指標は、単独で見るよりも組み合わせて総合的に判断するのが効果的です。

たとえばこんなイメージです。

PERが低く(割安)、PBRも1倍近く(資産価値に近い)、配当利回りが高く(保有メリットあり)、自己資本比率が高く(財務安定)、営業利益率が安定している(強いビジネス)

この条件が揃っている銘柄は、長期保有の候補として検討する価値があります。もちろん、これだけで判断するわけではありませんが、スクリーニング(絞り込み)の出発点として使えます。


数字の調べ方

これらの数値は、証券会社の銘柄ページや「kabutan(株探)」などの無料サービスで簡単に確認できます。難しいツールを使わなくても、検索するだけで出てきます。

まずは気になる企業を1社決めて、5つの指標を調べてみることから始めてみてください。


個別株を始める前のチェックリスト

実際に個別株を購入する前に、以下を確認してください。

  • 新NISAのインデックス積立がすでに設定できているか
  • 個別株に使う資金は、生活費・緊急資金とは別の余裕資金か
  • 1社あたりの投資額はポートフォリオ全体の20%以内か
  • その企業の直近3年分の業績を確認したか
  • 株価が下がっても慌てずに持ち続けられる企業か

この5つをクリアしてから動くことをおすすめします。


まとめ

  • 株の選び方は「なんとなく」ではなく、数字と根拠で判断する
  • PER・PBR・配当利回り・自己資本比率・営業利益率の5つを確認する
  • 5つの指標は単独ではなく組み合わせて総合的に判断する
  • 個別株はインデックス投資を土台にした上で、余裕資金で行う
  • まず1社調べてみることが、株式投資理解の第一歩

根拠のある判断を積み重ねること。それが、投資においても薬剤師の仕事においても、変わらない基本姿勢です。


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参考: 株探(kabutan)

※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。