S&P500中心の積立をやめた理由。2026年4月の積立設定を公開します -No.24-

積立設定を変えました

以前のポートフォリオ公開(No.16)では、eMAXIS Slim 全世界株式とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を中心に積み立ててきたとお伝えしました。

2026年4月、その積立設定を見直しました。

「S&P500を積み立て続けていいのか」という問いに、自分なりの答えを出した結果です。今回はその理由と、現在の積立設定をそのまま公開します。


現在の積立設定(2026年4月時点)

まず設定を先に見せます。

ファンド名NISA区分積立金額比率注文日
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)つみたて投資枠100,000円66.7%毎月9日
SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンド成長投資枠40,000円26.7%毎月10日
SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)成長投資枠10,000円6.7%毎月29日
合計150,000円100%

月15万円、すべてNISA枠内での積立です。


なぜS&P500中心をやめたのか

米国株のPERが気になりはじめた

S&P500を積み立て続けてきた根拠は「長期では右肩上がりの実績がある」でした。それは今も変わっていません。ただ、ここ数年の米国株のPER(株価収益率)の水準は、正直なところ過去の平均と比べてもかなり高い水準にあります。

PERとは「今の株価が、1株あたり利益の何倍で買われているか」を示す指標です。歴史的な平均が15〜17倍程度のところ、直近は20倍を大きく超える水準が続いています。

これは「将来の成長への期待が、価格に十分以上に織り込まれている」状態です。薬剤師的に言えば、「すでに効果を先払いで期待されている薬」のような状態。期待通りになればいいですが、少しでもそれを下回ると株価が下がりやすいという構造があります。

「割高だから今すぐ暴落する」とは思っていません。ただ、「このまま全力で米国集中を続けることが本当に自分の判断と整合しているか」を問い直した結果、もう少し分散することにしました。

日本株の割安感と、構造的な変化

一方、日本株には割安感があります。PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る銘柄が多く残っており、「解散価値より安く買える企業」がまだ多い状態です。

加えて、東京証券取引所が近年、上場企業に対してPBR1倍割れの改善やROE(自己資本利益率)の向上を強く求めるようになっています。企業側も株主還元(配当・自己株買い)に積極的になってきており、以前と比べて「日本株が報われやすい環境」に変わりつつあります。

これは単なる感覚ではなく、構造的な変化として捉えています。


3本の選定理由

① eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

「全世界株式」と聞くと、多くの方がオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式・オール・カントリー)を思い浮かべると思います。実は私が選んでいるのは、それとは別の「3地域均等型」です。

2つの違いはここです。

|ーーーーー| オルカン | 3地域均等型 |
| 配分方法 | 時価総額加重 | 3地域を均等(各約33.3%) |
| 米国比率 | 約60%超 | 先進国全体で約33%(米国は一部) |
| 日本比率 | 約5〜6% | 約33% |
| 新興国比率 | 約10% | 約33% |

オルカンは「全世界分散」と言いながら、実態は米国に60%以上が集中しています。3地域均等型は日本・先進国(日本除く)・新興国をそれぞれ3分の1ずつ持つため、より真の意味での分散ができます。

「日本株の割合を増やしたい、でも新興国も含めた分散もしたい」という今の自分の考えには、オルカンより3地域均等型の方が合っています。

信託報酬は年0.05775%以内と、業界最低水準クラスです。(ここも大事にしています)

② SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンド

日本株の代表指数である日経平均に連動するファンドです。先述の割安感・構造的変化を踏まえ、日本株の比率を意識的に上げるために追加しました。

信託報酬は年0.1133%以内。日経225連動ファンドの中でもコストは低い水準です。

③ SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)

金(ゴールド)への投資です。比率は6.7%と小さく、あくまでサブポジションの位置付けです。

ゴールドをポートフォリオに入れる理由は2つあります。ひとつは、株式との相関が低く、株が下落する局面でも独自の動きをしやすいこと。もうひとつは、インフレや地政学リスクが高まる局面でのヘッジになること。

為替ヘッジなしを選んでいるのは、ヘッジコストを避けるためです。円安が進む局面では為替差益も期待でき、コストを払ってまでヘッジする必要性は低いと判断しています。

信託報酬は年0.1738%以内です。


NISA枠の使い方も整理しました

今回の設定は、NISA枠の使い分けも意識しています。

NISA区分年間上限今の使い方
つみたて投資枠120万円eMAXIS Slim3地域均等型 10万円 × 12ヶ月 = 120万円
成長投資枠240万円(日経225 4万円+ゴールド 1万円=月5万円)× 12ヶ月 = 60万円

つみたて投資枠は年120万円の上限を、eMAXIS Slimで満額使い切るように設定しています。「NISA枠ぎりぎり注文」の設定をオンにすることで、枠の残りを自動で使い切れる仕組みを活用しています。


正直なところ

この設定が「正解」だとは思っていません。

米国株は過去の実績でいえば依然として強く、S&P500を持ち続ける判断も十分に合理的です。日本株がこれから報われる保証もどこにもありません。

ただ、「なんとなく人気だから続ける」ではなく、「自分がなぜそれを持つのかを説明できる状態で持つ」ことが、長く続けるための土台になると思っています。今回の見直しは、その確認作業でもありました。

半年後、1年後にまた設定を振り返る予定です。


まとめ

  • 米国株のPER割高感から、S&P500中心の積立を見直した
  • 3地域均等型を選ぶことで、日本・先進国・新興国を均等に分散
  • 日本株(日経225)の割合を意識的に増やした。東証改革による構造的な変化も後押し
  • ゴールドは株式との低相関・インフレヘッジ目的で6.7%保有
  • 3本すべて信託報酬が低いファンドで構成
  • NISA枠(つみたて120万円・成長240万円)を効率的に使い切る設計

投資の見直しに「完璧なタイミング」はありません。ただ、定期的に「自分はなぜこれを持っているか」を問い直すことが、長期投資を続ける上での大切な習慣だと思っています。


※本記事は筆者の個人的な投資方針と設定の公開が目的です。特定のファンドや投資行動を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。